不動産市場の動向 2015年12月

5年後に東京オリンピックを控えた2015年現在、東京、神奈川、埼玉、千葉などの南関東を中心にマンション等の住宅価格は回復傾向にあります。中でも東京の土地価格は上昇しており、この傾向は今後も続くだろうと予想されています。
要因は、景気回復や株価の上昇などから東京を中心にマンションや戸建て等の住宅購入者が増加していることをはじめ、住宅ローンの減税と住宅における贈与税の減税や2015年から改正された相続税増税への対処として節税の為に不動産投資をする人が増えたことなどが考えられます。
また、円安により海外の投資家が日本で不動産投資をしていることなども要因の一つとして挙げられるでしょう。
さらに、東京の土地価格の上昇に関しては、東京オリンピックの開催が決定したことも大きな影響を与えていると考えられます。江東区を中心とした湾岸エリアの交通インフラの整備がオリンピックに向けて加速していくことが予想されていますが、それに伴って東京の住宅ニーズも増加しているのです。

首都圏の中古マンション㎡単位の推移
首都圏の中古マンション㎡単位の推移

このような理由から、マンション等の不動産市場の価格は、しばらくの間、上昇傾向が続いていくのではないかと予想されています。ただし、2017年4月に消費税10%に増税されることが決定していることなどから、この不動産市場の好景気がいつまでも続くとは考えづらいのも事実でしょう。2016年夏以降には、増税前の住宅購入の駆け込み需要が予想されますが、2017年4月の増税後は逆に転じる可能性もありそうです。
所有している不動産の売却ということを考えるのであれば、少し余裕を持って、2016年夏あたりまでに予定するのがタイミングとしては良いでしょう。2015年のうちから複数の不動産会社に査定を頼んで、信頼できる業者を見つけておくのも得策かもしれません。
不動産を購入するにせよ、売却するにせよ、まずは2017年4月の消費税増税が大きな節目となるのは間違いなさそうです。その後、2020年の東京オリンピックまで、世相がさらにどのように変化していくのを見極めながら、不動産の購入や売却のベストタイミングを見計らっていきましょう。
2015年現在も、不動産市場は好景気と言えますので、購入・売却にあたっては悪くないタイミングかと思われます。